SFが衰退した現代でも、宇宙への憧れは健在です。
気が遠くなるほどの旅によって見つけた惑星、ニューアース。
高校に進学した和真は、前世で人類を救ったから学園生活を満喫しよう!~幼馴染と宇宙人と先輩で築くハーレム部~をするが……。
地球を捨てた人類による移民船団
「宇宙生命体による侵略」
この世界で地球を滅ぼしたのは、2mほどの機械生命体、MELIFEでした。
シドニアの宇宙移民は過酷そのもの
『シドニアの騎士』で宇宙を航行していた播種船シドニアは、目的地がありません。
食料節約で光合成ができるものの、冷凍睡眠はなし。
奇居子と呼ばれる化け物に地球が覆われ、いくつかの播種船でさまようだけ……。
小型船と同じぐらいの巨大ロボット、衛人は、移動中の母船に自力で戻れる出力。
対するVGは、パワード―スーツ。
サイズが違いすぎるものの、同じように宇宙用です。
「多用途の道具」として名付けられたバーサタイル・ギアの通り、万能!
『マクロスF』でも、「冷凍睡眠にするか?」と議論されていました。
閉鎖空間は、どれだけ循環させてもロスが発生しますから。
宇宙で採取をするにしても、限界があるのです。
『シドニアの騎士』でシドニアから一番近い播種船『アポシムズ』は、連絡が途絶。
『人形の国』によれば、その船内は「AIが仮想現実を見せる」という、アポカリプスになっているようです。
戻るべき地球はマシンクリーガーの拠点
『前世で人類を救ったから学園生活を満喫しよう!~幼馴染と宇宙人と先輩で築くハーレム部~』で人類が移民船団に乗ったのは、前述したMELIFEを有するマシンクリーガーに負けたから。
MELIFEは、『マブラヴ オルタネイティヴ』のBETAをロボット版にしたようなもの。
屋内に入れるサイズゆえ、歩兵も兼ねていました。
主人公の前世である平良和真も、「地球に残った人類は猿に戻るだけ」と吐き捨てました。
マシンクリーガーのMELIFEは、理想的な航空ユニットであり、優秀な歩兵。
『IS 〈インフィニット・ストラトス〉』のISを無人化したような奴らを相手に、人類は無力でした。
あちらの白騎士事件で、自重しなかったバージョン。
移民船団は、次の地球を見つけることが目的。
けれど、船上の生活はストレスが溜まりやすく、破綻する宇宙艦隊も!?
ヘビーキャルと呼ばれる、『機動戦士ガンダム』のMSに相当するロボット。
侵略者のマシンクリーガーに対抗できず、移民船団で彼らと同じサイズのVGを開発しました。
ニューアースの入植でも、大いに活躍♪
脱落する艦隊を置き去りにしての航海
移民船団の目的は、新たな地球を見つけて、人類とその文化、技術を継承すること。
ゆえに、何らかの理由で脱落した艦隊は、そのまま置き去りです。
全体を危険にさらしては、本末転倒。
作中でも、人類再興を成し遂げられる最小単位の脱落が、1つのエピソードに……。
目的地のない旅では、1艦隊でも辿り着かせることが大事。
けれど、見捨てられた艦隊は、たまったものではありません。
欠乏していく物資、見えない第二の地球。
これらに耐えるのは、人間のメンタルでは不可能!
超常的なアリスがいなければ、最後の希望は全滅したでしょう。
辿り着いたニューアースへの入植
アリスが見守った移民船団は、ニューアースに到着!
けれど、住むためのテラフォーミングをするだけで、数百年!?
VGによって数世代は早く入植が完了
万能のパワードスーツであるVGのおかげで、惑星表面との行き来もあっさり。
調査から、瞬く間に生きられるだけの環境へ……。
中学校に通っている和真は、授業でそれを学びます。
無理を押し通せるVGが全てとなり、でかいだけのヘビーキャルは骨董品に!?
前世らしき記憶がある和真は、VG適性がゼロ!
しかも、人類はニューアースを開拓し終わるまで、社会主義を貫いています。
限られた物資を回すための措置。
「VGを動かせないが、ヘビーキャルの成績はバツグン!」
中学校で人生を決められるニューアースで、和真には絶望しかない。
移民船団の役職がそのままポジションに
船の上は、船長をトップとする社会。
陸とは全く違う、「問題があれば、そのときに決断する」という生活です。
さもなければ、船が沈没してクルーが死にます。
歴史が浅いニューアースは、自分の系譜による待遇。
航海士であれば、上級士官。
地上に降りてからも、やっぱり自分の将来につながっています。
主人公の和真たちに、ファミリーネームはありません。
「移民船団でどの船に乗っていて、どの役職だったのか?」の視点だけ。
役立たずだと、『ONE PIECE(ワンピース)』のモンキー・D・ルフィに「お前、もう船を降りろ!」と言われかねない。
伝説のエースパイロットの系譜なのに、VGを動かせない和真。
本来なら、イジメや陰口でメンタルブレイク。
けれど、幼馴染のキャロリーヌたちが守っていて、「卒業したら、ヘビーキャルがある僻地」という現実から手を出さず。
懲罰としてのフロンティア送り
VG適性ゼロの和真は、事あるごとに絡まれます。
彼らの末路として、フロンティア送りも……。
フロンティアとは、ニューアースの開拓地です。
設備が整っている都市部とは異なり、『天空の城ラピュタ』でパズーがいた鉱山のような環境。
中学校でやらかした武志が、現地へ行くことに!?
社会主義では、必ず仕事が与えられます。
あからさまな階級で、まさにピンキリ!
エリートが集まっているVG学園も、例外ではありません。
熾烈な競争が繰り広げられ、卒業後の勝ち組を目指す。
万能のVGへの適性で序列が決まる
パワードスーツのVGは、宇宙で活動するための装備。
それゆえ、地球にいた頃であれば、単機で中枢を落とせるほどの武力です。
VGへの適性が低いと無条件で最底辺に
主人公の和真は、VG適性がゼロ!
前述したように、ニューアースは必要に迫られた社会主義。
本人も、「卒業したら、どこかの僻地でヘビーキャルに乗るのだろう」と諦めています。
ところが、オリジナルの平良和真が奮闘していた頃にいたアリスが出てきて……。
中学校の担任も驚く、「VG適性ゼロなのにVG学園へ入学」という進路。
その裏にはコンピュータ群という、かつて移民船団を支えた存在が!?
「人が住めるとは思えない僻地で、残りの人生を過ごす」
フロンティア行きが約束された和真は、突如として、エリートだらけの学園へ!
英雄の系譜である主人公はオールドタイプ?
15mの巨大ロボットで、たった2mのMELIFEどもを撃破していたエース。
その系譜である和真は、ヘビーキャルの操縦が上手い。
だけど、今の必須であるVGを動かせないため、役立たず。
「過去の英雄は、もはや失墜したのか?」
本人を含めて、誰もが思う中で、アリスはVG学園の見学にやってきた和真に付き添う。
彼女だけは、彼の本当の力を知っているから。
事前に知らされたVG学園の生徒会やエースも、和真に冷たい。
当たり前といえば、当たり前。
見学者のため、あからさまな嫌がらせはないものの……。
底辺校とエリート校のギャップが激しい
ひょんなことから、VG学園に入学する和真。
けれど、本来の進路であったヘビーキャルの高校も、念のために見学します。
そこは、地球時代にあった、底辺の工業高校そのもの!
今にも倒壊しそうな、ボロボロの学生寮。
汚れきった台所や風呂が、アリスと和真を出迎えたのです。
出くわした先輩は、意外にも親切でしたが……。
過去の栄光にすがり、「あんな玩具じゃなく、またヘビーキャルの時代が来る!」という先輩。
いくらVGをバカにしようが、地球にいた人類を滅ぼされた事実は覆りません。
最後のモラトリアムである高校生活
ニューアースは、高校まで。
決められた進路へ進み、職業訓練から就職という流れ。
伝説の専用機がある主人公はモテモテ!
VG学園のドタバタで、伝説のヘビーキャルと同じ専用機を手に入れた和真。
圧倒的な戦果を上げ、謀殺される危険にさらされました。
こうなったら、学園の3年間で突き抜けて、安全ラインに辿り着くのみ!
VG学園に入るぐらいに優秀なキャロリーヌと梨依奈も、VG科とVG研究開発科へ。
絡んできた先輩のマルティナも加わって――
実は宇宙人と判明したアリスと、もう1人による、ホットスタート!?
特に、アリスは学年主席としての入学で、将来が約束された部隊指揮科。
もう1人も、ピンキリが激しい通信科における学年主席です。
第二の主人公は密かにハーレムを築く
学園にあるコンビニで、第二の主人公がバイトをしています。
VGで活躍せずとも許される補給科の、月影という男子。
「目立ちたくない」と考えており、店員として和真たちに接するのです。
各エピソードの合間に、独白します。
主人公たちが暴れ回ったあとの後日談として……。
VG学園を代表する女子に愛されている和真とは違い、身の丈に合った生活。
可もなく不可もなく、息苦しい社会でただ生き延びる。
そんな彼ですが、建設中のコロニーへの補給で、1人の少女と出会う。
マリーとの逢瀬は、どんな結果をもたらすのか?
3年間のスクールカーストで悲喜こもごも
VG学園で、輝くシルバーソードがついた制服の和真。
伝説のエースパイロットにふさわしい戦果を引っ提げて!
エリートの女子5人に慕われ、新入生ライフが始まるや否や、ハーレム部と呼ばれることに……。
安全を守る意味でも、全寮制。
先輩後輩の上下関係は厳しく、部活によるスクールカーストも!
これに、担任の千夏による「成績によって転科や退学もあり得る」という警告まで。
孤高のポジションになった和真は、友人を作る。
その気になれば、派閥を築くことも可能です。
迫りくるマシンクリーガー
そもそも、マシンクリーガーに敗北したことで、地球脱出。
VGがあるとはいえ、滅ぼされる危険は常にあります。
ニューアースを見つけた先遣隊による襲撃
『シドニアの騎士』は、ガウナが広く分布している感じ。
マシンクリーガーの実態は不明ですが、先遣隊に見つかれば、本隊も来るでしょう。
その戦端は、外周にいる監視衛星。
宇宙軍の中でも、「左遷」という言葉がお似合い。
半年に1回の地上が、唯一の安らぎです。
規律を失った彼らは、不意打ちのようにマシンクリーガーと出会い……。
VG学園にいた和真も、その混乱に巻き込まれます。
ニューアースが社会主義であるのは、こいつらとの遭遇を考えて。
場合によっては、建造した移民船団に乗り込み、移民する惑星を探す旅へ!
存在意義を失ったリターン教の末路
ニューアースは、統合政府による支配。
実質的にはアリスとコンピュータ群ですが、過去の経験によるもの。
生身の感覚では、永遠と思えるほどの旅についていけず。
世代を重ねたことで、生まれ持った階級にあぐらをかくだけ。
播種船シドニアですら、1,000年。
アリスによる管理が、唯一の正解でした。
いよいよ、マシンクリーガーが攻めてきた!
「いずれ地球へ戻る!」というリターン教は、「統合政府の見える敵」の存在意義を失う。
練習航海をしている和真たちの艦を捕らえるも……。
呼吸するための空気すら、貴重。
だというのに、教団内部での戦闘が始まります。
崩壊するコロニーの運命は!?
移民船団が出航するまでのバカンス
アリスは、「いずれニューアースから旅立つ」という意見。
裏で移民船団を建造しており、マシンクリーガーに見つかったことで、秒読みもあり得えます。
VG学園にいる和真たちは、わずかなモラトリアム。
それを理解しているアリスの手で、正真正銘のハーレム部に……。
高校を卒業すれば、マシンクリーガーとの最前線で戦うだけ。
何なら、在学中にも戦います。
ハーレム部で愛し合い、観光によるバカンスを楽しまないと、やっていられません。
もう、地球にいたころの安寧は得られず。
宇宙から攻めてきたマシンクリーガーは、氷山の一角にすぎない。
前世で人類を救ったから学園生活を満喫しよう!~幼馴染と宇宙人と先輩で築くハーレム部~は、いつまでも……。