「魔法少女のマスコットを主人公にしたら?」
その思いつきが、新たな地獄の始まりでした。
俺の部下は訳あり魔法少女3人!~傷心の女子を慰めたらハーレムに!?~1で、その軌跡をチェック♪
魔法少女のマスコットが主人公!
強さと可愛さを両立させた、魔法少女。
しかし、そのスカウトをしているマスコットについては、基本スルー!?
魔法少女まどか☆マギカのキュゥべえ
どうでもいいんですけど、「キュゥべえ」というスペルを初めて知りました。
その地球外生命体は、公益のために少女たちを犠牲にする、役人の鑑です!
可愛いイラストで、どいつも救いのない。
まさに、ダーク・ファンタジー!
『俺の部下は訳あり魔法少女3人!~傷心の女子を慰めたらハーレムに!?~1』の主人公は、ウサギとよく似た「らびらび」というマスコット。
魔法少女の契約をせず、ホームレス生活をしていたが……。
ひょんなことから、梓・ル・カスティーリャという女子高生と出会い、なし崩しのコンビへ!
全体の仕組みは元ネタに近い
序盤は、梓に説明する形。
ポイントを稼ぎ続けて、自分の状態を維持しつつも、アガリを狙う……。
全体の仕組みは、ミッション参加となる『GANTZ』に近いです。
色々な口実で減っていくポイントを補充するため、主人公たちは異世界へ転移していきます。
『俺の部下は訳あり魔法少女3人!』の場合は、主人公が管理者の1人。
梓に説明をしたあとで、チームを組むのに最適な女子2人もスカウト!
超技術があっても同格の宇宙人を相手にしていた『GANTZ』とは異なり、余裕がある雰囲気です。
他の魔法少女たちの契約した「らびらび」は喋らず、その意味では『まどマギ』と比べてハードモード。
どいつも銃火器や刀を使う武闘派
外見は同じでも、生身とは違う魔法少女。
それぞれに役割に見合った武器を持ち、もはや人型のロボットなみの動き!
主人公の「らびらび」は、仲間にした女子3人と一緒に生き延びるべく。
自分が教えた情報と作戦指揮で、一般人がまず助からない状況へ飛び込んでいきます。
「遠距離の狙撃、ライトマシンガンによる火力支援、刀による近接戦闘」
これに主人公の指揮を加えて、他の魔法少女を牽制しつつ、現地住民とも対立するのです。
ミッションとなる異世界は、現代社会が多い。
けれど、非常事態になっているため、一時的に秩序が崩壊。
身を守るためには、暴力も必要です。
デスゲームとなる魔法少女の悲哀
元ネタの「キュゥべえ」とは違い、ウサギのように鳴くだけ。
それでいて、魔法少女は知らないうちに消滅へ近づいていく……。
一定のポイントがないと消滅する運命
「ポイントによって、あらゆる行動」
このイメージは、『エリア88』の傭兵です。
たとえば、ミッション拒否のペナルティは、そのまんま!
男たちが古い戦闘機に乗ることから、魔法少女たちへ……。
詳しい仕組みは、『俺の部下は訳あり魔法少女3人!』をどうぞ!
ここで言えるのは、一定のポイントがないと消滅する運命。
魔法少女にするマスコットである主人公は、梓・ル・カスティーリャに教えます。
他の魔法少女は、全体を把握しておらず、寄せ集めのチームで戦うのみ。
それでも、大きな集団に加われば、先輩に教えてもらうチャンスが!?
異なる世界へ派遣されてミッションをこなす
主人公が魔法少女を集めたら、ポイントを稼げるミッションへ!
人数が多すぎても分裂や終わったあとの分配が面倒になるから、3人と1匹です。
チームを組むことを前提に、それに見合ったポジションを選んだから、単独でもチームでもOK!
審判役の「らびらび」という第三者である主人公は、指揮をとります。
実は、「フェリーのような大型客船で海洋生物に襲われる」などのプロットも……。
けれども、WEB連載でちょうど1巻分になったことで断念!
後述する「孤島に蠢く巨虫たち」と被り、同じエピソードを繰り返すだけになりそうで。
平行世界のような社会でバトル!
話が通じても、異世界では常識が違います。
「ポイントを稼ぐ」という制約ゆえ、無敵に近い魔法少女たちが気を遣うことに!?
『魔法少女まどか☆マギカ』の主人公たちも、女子とは思えないスペックでした。
同じように固有の武器を持ち、圧倒的な力を見せていきます!
何らかの理由で、暴力を必要とする環境ばかり。
いずれ元の世界へ帰るため、請け負ったミッションの達成を優先しつつも、暴れます♪
大規模なミッションでは、他の魔法少女も。
利害が一致するのは自分のチームだけで、それ以外は油断ならない相手ですけど……。
孤島の巨虫たちは無理ゲーすぎる
主人公と魔法少女3人が挑んだ、強制ミッション。
大勢が入り乱れるバトルロイヤルには、理想的な軍隊である、巨大な虫たちの姿……。
巨蟲列島という絶望から
WEB漫画である、『巨蟲列島』。
続編とスピンオフが連載されるほどの人気で、描きこまれた巨蟲が暴れ回ります!
原作では、主人公の織部睦美の知識で、戦わずに回避していくスタイル。
昆虫の習性は変わらず、それを逆手に取った方法。
しかし、睦美に戦う力はなく、周りがどんどん食われ、千切られていきます。
『俺の部下は訳あり魔法少女3人!』にいるのは、戦うための魔法少女。
もちろん、『巨蟲列島』とは違う世界です。
運営によって、魔法少女たちは巨大な虫がいる孤島へ……。
チートの魔法少女たちが大暴れ
「らびらび」に戦闘力はなく、全体の指示を出します。
いっぽう、魔法少女3人はバラバラに出現。
狙撃用のライフルである梓・ル・カスティーリャですら、巨大な虫を相手に互角以上!
残りの2人も、自分の身を守るぐらい、朝飯前♪
他の魔法少女もチームで参加しており、それぞれに巨虫を倒していきます。
けれど、彼女たちの目的はポイント稼ぎで、悪く言えばソシャゲ感覚。
「割に合わない」と感じたら、すぐに撤退するだけ。
梓たちも、元の世界へ帰還するタイミングを窺うものの……。
虫の生態は今でも分かっていない
恐竜の時代よりも前。
2億5,190万年前ぐらいの古生代には、シダ植物と巨大トンボがいたそうです。
一説によれば、当時の気温と酸素濃度が高かったから。
『大巨蟲列島』のヤンマは、空中の覇者でした。
現実でも、巨大な複眼で立体的に把握しつつ、そのスピードを活かし、強靭な顎で捕らえます。
オニヤンマとなれば、スズメバチに後ろから襲いかかるほど。
『俺の部下は訳あり魔法少女3人!』でも、正面からヤンマと戦えば、分かりません。
ピンポイントの急降下による一撃離脱は、それだけ恐ろしい戦術!
寄生、麻酔のような物質を注入と、虫の生態は謎に満ちています。
その先祖は恐竜よりも古く、ある意味では地球の支配者。
かつての姿を取り戻したとあっては、チートの魔法少女ですら、油断ならない相手!?
ディア―リマ王国の権力闘争
連載していた『カクヨム』で、★200越え。
短期間でそこそこの人気になったものの、三桁は難しいと、最終章に……。
ティアムーン皇女のような令嬢
『ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~』の主人公ミーア・ルーナ・ティアムーンが、クラウディア・フォン・オスターマイヤーのモデルです!
元ネタが愉快なだけに、クラウディアも楽しい性格。
皇女から公爵令嬢になったものの、梓・ル・カスティーリャたち3人と出会い、時代の激流に流されていくことに……。
クラウディアは、良い子です。
考えなしで動くものの、人の話はちゃんと聞くし、自分の意思を示します。
謀略によって手籠めにされかけたところで、魔法少女たちと遭遇!
王家にとって代わるか、新たな国を作れる血筋だけに、ディア―リマ王国のキーパーソンに……。
元の姿に戻った主人公
兎のような「らびらび」の1匹で、喋りまくる主人公。
ここで、初めて元の姿へ。
人外の主人公としての限界。
「この作品を完結させる章だから」と思い、彼の本当の実力を見せました。
けれど、マスコットの姿で女子と同棲していた引け目で、梓・ル・カスティーリャたちから逃げます。
モデルは、『ワールドトリガー』の迅悠一。
そのスキルも、原作で彼が使っていた能力に似ています。
これ以上のストーリーを描かないため、伏線を張らずに、ギャグのような殲滅。
とりあえず完結させたものの、これ以上は「孤島の巨虫たち」と似たような話になったでしょう。
魔法少女3人に追いかけられる
『俺の部下は訳あり魔法少女3人!~傷心の女子を慰めたらハーレムに!?~1 』は、最後の最後にタイトルを回収します。
梓・ル・カスティーリャとの出会いで、彼女の態度は不自然でした。
その理由も、この「ディア―リマ王国編」にて。
主人公は圧倒的な強さを見せつつ、魔法少女3人から逃げ回る。
秘密にしていたわけではなく、「あれ? 戻れるんだ!?」と驚くばかり。
ディア―リマ王国は、彼らの痴話喧嘩の舞台に。
裏で進行していた謀略も、クラウディアと一緒にいる魔法少女たちに打ち砕かれる定め。
ラストまで主人公不在という異色作
『俺の部下は訳あり魔法少女3人!』は、魔法少女のマスコットが主役。
けれど、「ディア―リマ王国編」でようやく人間に戻るだけ……。
パニックホラーと異世界ファンタジー
自分たちがいる世界ではなく、並行世界におけるピンチを救います。
そのため、「らびらび」と魔法少女たちはドライです。
通常のラノベであれば、「助けてくれて、ありがとう!」と下にも置かない待遇。
でも、これはパニックホラー!
善意で救っても、自分の女にしたいヤリチンや、その超常的なスキルに注目する人間も……。
「ディア―リマ王国編」では、異世界ファンタジー。
剣も魔法も、あるんだよ?
主人公が男子高校生に戻ったことで、もはやギャグ!?
銃火器はやっぱり便利!
魔法少女に銃を持たせる発想は、あまり見られません。
なぜなら、魔法を使って攻撃させるから。
『魔法少女リリカルなのは』の「高町なのは」を見れば、一目瞭然!
ちなみに、彼女は高い防御力と砲撃によるガンタンクですが、なぜか接近戦も好みます。
「なのは」のように砲撃をする魔法少女は、『魔砲少女四号ちゃん』が初出。
リアルの戦車をパワードスーツのように纏い、砲撃します。
ここから『ストライクウィッチーズ』や『艦隊これくしょん』に派生していく、偉大な元祖!
前述した『魔法少女まどか☆マギカ』では、ミリタリー色がなく、歩兵としての戦闘。
巴マミが具現化したマスケット銃をどんどん持ち替えていくシーンは、まさに圧巻です♪
彼女の能力は「リボンを操る」というだけで、マスケット銃と弾丸も、それを変化させただけ。
ネタにされがちですが、独学で昇華させた手腕は紛れもなく天才!
梓・ル・カスティーリャたちは、「まどマギ」の魔法少女に近いです。
マスコットも、「キュゥべえ」のそっくりさん。
物語の主人公はやっぱり人間がいい
読み切りの1巻として、リリース!
正直なところ、もっと書けましたが、「似たような話が繰り返されるだけ」と判断しました。
今になって思えば、少しもったいなかったですが……。
人外の主人公は、扱いが難しいです。
「いずれ人間に戻りたいのか?」
「異形のままで世界征服?」
「どのような仲間を集めて、どのようなスタンスに?」
魔法少女3人でチームを組んだのは、「良い判断だった」と思います。
もっとも、意表を突いてマスコットを主人公にしたのは、首をひねるしかありません。
出オチなんですよね、人外キャラって……。
ゴブリンに転生する『Re:Monster』や、シリーズ累計4,500万部の『転生したらスライムだった件』ぐらいに突き抜けないと。
思いつきで人外にしても、「人間になったら完結」になるだけ。
本当は格好いい主人公と魔法少女3人の冒険を知りたければ、俺の部下は訳あり魔法少女3人!~傷心の女子を慰めたらハーレムに!?~1をご覧ください!